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3.距離感がちょうどいいから

知らない人には話さない

遺言や遺産相続は、親族関係や財産の状況といった、とてもデリケートな話題が絡みます。

 

初めて会った相手に、自分の親族や財産に関する情報を包み隠さずお話しできるほど「相談慣れ」した方は、なかなかいらっしゃらないものです。

どうしても警戒心がはたらいて、

  • 言いにくいことはその場では語らない
  • 自分にとって都合がよくないと思うことは今は話さない

ということになりがちです。

 

人は、知らない人には大事なことを相談しないのです。

知り過ぎた人にも話さない

どんなに親しくても隣人に遺産相続の相談をすることはありません。これは理解できる話です。

 

しかし、ふくろう事務所にお越しいただく方には、隣町や市内でも遠方からお見えにになるかたが多いことを不思議に思っていました。 

町内会や廃品回収で顔を合わせるような、ご近所の行政書士事務所や司法書士事務所にも相談しにくいものだそうです。

知り過ぎた人に自分の悩みを打ち明けるのは「恥ずかしい」という心理がはたらくからでしょう。

実は、ぼくもお客様にうかがって初めて、このような「お客様の気持ち」を知ることができました。

 

人は、知り過ぎた人にも相談しないのです。

知ってるけど親し過ぎない

ぼくは兵庫県で生まれ育ち、社会に出てからは千葉県暮らしが長かったので、群馬県の方から見るとまだまだ「よそ者」です。

でも逆に、そこがお客様の安心につながっているようです。

 

生まれも育ちも地元だという相談相手、よくよく話を聞いてみると女学校時代の同級生の息子だった。

何かイヤな気持ちになったという経験をお持ちの方もいらっしゃいました。

 

近所をよく歩いているから、顔は知ってる。自転車に乗ってる姿も見かける。

事務所の場所は、前に見たことがある。だけど、知り過ぎた仲でもない。

だからちょうどいい距離感で話しやすい、ととらえていただいています。